病理組織学的検査
医療機関からお預かりした臓器や組織の一部を、顕微鏡で観察できるよう薄く切り、染色を行って病理標本を作製します。完成した標本は病理専門医によって詳しく観察され、病変の良性・悪性や種類、状態、広がりなどを診断するために用いられます。病理組織学的検査は、病気の確定診断や今後の治療方針を検討するための大切な情報を提供する検査です。



特殊染色標本作製
通常の染色だけでは確認しにくい組織の成分や微生物などを、目的に合わせた特殊な染色方法によって見えやすくした標本を作製します。特定の物質や組織の特徴を色の違いとして捉えやすくすることで、通常の病理組織学的検査だけでは判断が難しい場合の詳しい観察や診断をサポートします。
病変の特徴を捉える
多彩な染色技術。
特殊染色では、観察する組織成分や疑われる病変に応じて、目的に適した染色法を使い分けます。結合組織や粘液、鉄などの組織内成分を確認するものをはじめ、真菌や抗酸菌などの微生物を見つけやすくする染色など、さまざまな方法があります。それぞれの染色の特性を踏まえ、専門的な知識と技術をもとに適切な病理標本を作製。通常染色だけでは捉えにくい情報を可視化し、より詳しく正確な病理診断を支えています。

免疫組織学的検査
免疫組織学的検査では、抗体を利用して、組織や細胞に存在する特定のタンパク質などを可視化します。通常の染色だけでは判断が難しい病変に対して、特定の物質の発現を確認することでより詳しく調べることができます。目的に応じた抗体を用いて適切に標本を作製し、病変の特徴をより詳しく捉えることで、病理診断を支える重要な情報につなげています。
目に見えない特徴を
抗体で可視化する。
免疫組織学的検査では、検査の目的に応じて複数の抗体を用い、それぞれの染色結果や反応の組み合わせを確認します。単一の染色結果だけではなく、複数の所見を組み合わせることで、腫瘍の由来や性質を検討するための情報を得ることができます。抗体ごとの特性を踏まえた適切な染色と精度の高い標本作製を行い、病理専門医が診断を行ううえで必要となる情報を確保いたします。

細胞診検査
病変部から自然に剥がれ落ちた細胞や、細い針などを用いて採取した細胞を標本化し、顕微鏡で詳しく観察する検査です。細胞検査士と細胞診専門医が細胞の形や状態を確認し、良性・悪性などを判定します。沖縄パソロジーでは、すべての標本をダブルスクリーニングすることで徹底した精度管理を行い、信頼性の高い検査につなげています。


検体ごとの特性に応じた
適切な検査を。
細胞診では、婦人科領域をはじめ、喀痰・尿などの剥離細胞、胸水・腹水などの体腔液、乳腺・甲状腺などの穿刺吸引材料まで、さまざまな検体が対象です。検体ごとに細胞の採取方法や出現形態、観察時の着眼点が異なるため、それぞれの特性を理解した専門的な対応が欠かせません。沖縄パソロジーでは、細胞検査士の知識と経験を活かし、多様な検体に対応しながら、臨床側の診断につながる精度の高い細胞診検査に努めています。
検査の流れ
前処理

受領した組織を適切に処理し、脱水・透徹・パラフィン浸透を行い、包埋・薄切に適した状態へ整えます。
包埋

組織の向きや観察部位を考慮しながらパラフィン包埋を行い、薄切に適したブロックを作製します。
薄切

パラフィンブロックをミクロトームで薄切し、組織の状態を確認しながら、鏡検に適した切片をスライドガラス上に作製します。
染色

HE染色をはじめ、検査目的に応じた染色を行い、細胞や組織の形態を適切に観察できる標本へ仕上げます。
封入・標本完成

染色後の標本を封入し、仕上がりを確認したうえで、病理専門医による鏡検・診断へとつなげます。


さまざまな検体から、診断につながる情報を。
病理組織学的検査で扱う検体は、主に「生検材料」と「手術材料」に分けられます。
生検材料では、内視鏡や針などで採取された組織から、病変の有無や種類などを詳しく調べます。
手術材料では、手術によって摘出された臓器や腫瘍などを対象に、病変の大きさや広がり、切除範囲などを確認します。
それぞれの検体を適切に処理して病理標本を作製し、診断や今後の治療方針を検討するために必要な情報へとつなげています。